【EBMと治療】呼吸器疾患

 

気管支喘息

 

小児喘息

・6-12歳の小児重症喘息に対し、これまで12歳以上にしか使用できなかった、ヒト化抗IL-5モノクローナル抗体のヌーカラが使用可能になった。(国際共同第Ⅱ相試験:200363)

 

・CoVID-19流行期における喘息発作に対するネブライザー使用時の注意喚起 

 SARS-CoV-2 をエアロゾル化して感染伝搬させる可能性があるのでネブライザーは使用せず、医療機関でも家庭でも、喘息治療はMetered Dose Inhaler(MDI)を用いることが適切である。(日本小児アレルギー学会)

  https://education.aaaai.org/resources-for-a-i-clinicians/covid-19

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(参考)

小児気管支喘息治療管理ガイドライン2017 CQ6

 「SABAの吸入方法として、スペーサーを用いたpMDIによる吸入と吸入液の電動ネブライザーによる吸入のいずれも提案される」

 

 

治療薬の選択肢

・ヌーカラ皮下注100mgシリンジ、ヌーカラ皮下注100mgペンが製造販売承認を取得、これまで用時調製用しかなかったが、この2製剤は調整不要。

 

 

 

慢性閉塞性肺疾患COPD

 ・COPD患者において、チオトロピウムを吸入しても、心血管イベントのリスクと心血管死亡率は増加しない。20のRCTを含むメタ解析。

 (PMID:32274526)

 

 

 

■慢性副鼻腔炎

治療薬の選択肢

・デュピクセント(IL-4及びIL-13阻害薬)が「鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(既存治療で効果不十分な患者に限る)」を効能効果として承認された。

 (関連文献)

  ・PMID:32240527