【これだけは抑えておきたい】気管支喘息治療薬:ゾレア

 

基本情報

製品名:ゾレア

一般名:オマリズマブ注射用凍結乾燥製剤

効能・効果:

 ・気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)

 ・季節性アレルギー性鼻炎(既存治療で効果不十分な重症又は最重症患者に限る)

    ・特発性の慢性蕁麻疹(既存治療で効果不十分な患者に限る)

 

気管支喘息患者(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)に使用できる。

ゾレアは気管支喘息治療薬ですが、難治性の重症喘息患者に用いる治療薬で皮下注射薬です。

高用量の吸入ステロイド薬及び複数の喘息治療薬を併用しても症状が安定せず、通年性吸入抗原に対して陽性を示し、 体重及び初回投与前血清中総IgE濃度が投与量換算表で定義される基準を満たす場合に、ゾレアを追加して投与します。

 

ヒト化抗ヒト IgE モノクローナル抗体である。

気管支喘息にはアトピー型のものと非アトピー型のものがあります。

アトピー型の気管支喘息の場合、IgEが抗原に対して産生され、抗原により、ケミカルメディエーターが放出され、気管支喘息が悪化します。

アトピー型の気管支喘息において、ゾレアは、IgEと結合して、IgEと高親和性受容体(FcεRI)の結合を阻害することにより好塩基球及び肥満細 胞の炎症細胞の活性化を抑制し、喘息症状の重症化を抑えます。

 

投与量と投与間隔は、初回投与前の血清中総IgE濃度及び体重に基づき、投与量換算表により設定する。

ゾレアは通常、オマリズマブとして1回75~600mgを2又は4週間毎に皮下に注射します。1回あたりの 投与量並びに投与間隔は、初回投与前の血清中総IgE濃度及び体重に基づいて、添付文書に記載の投与量換算表により設定します。

また、用法用量通りに使用し、16週間たっても効果が見られない場合は、漫然と投与を続けないように注意が必要です。

ちなみにゾレアは6歳以上の小児にも使用可能です。

 

気管支喘息以外にも効能・効果が認められている。

ゾレアは重症喘息患者以外にも、以下の2つの疾患において使用可能です。

・季節性アレルギー性鼻炎(既存治療で効果不十分な重症又は最重症患者に限る)

・特発性の慢性蕁麻疹(既存治療で効果不十分な患者に限る)

 

気管支喘息以外の治療については、詳しくは別項で記載します。

 

~参考文献~

・ゾレア添付文書

・ゾレアインタビューフォーム

 

※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。

※上記内容は、個々の治療方針や治療指針を促すものではありません。治療については必ず医療機関でよくご相談ください。

 

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ver1. 2018.1

ver2. 2019.12

 

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