【これだけは抑えておきたい】 気管支喘息治療薬:ヌーカラ

 

基本情報

製品名:ヌーカラ

一般名:メポリズマブ(遺伝子組み換え)製剤

効能・効果:

 ・気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)

 ・既存治療で効果不十分な好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

 

気管支喘息患者(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)に使用できる。

ヌーカラもゾレアと同様に、重症喘息患者に対して使用する皮下注射薬です。

ヌーカラは、既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症喘息患者に対して、既存治療へ上乗せ投与することで治療します。

気管支喘息患者に対しては、12歳以上の小児に投与可能です。

 

ヒト化抗IL- 5 モノクローナル抗体である。

気管支喘息には好酸球が関わっていて、好酸球が原因で重症化を引き起こす場合があります。

IL-5が好酸球表面のIL-5受容体に結合すると、その後好酸球からケミカルメディエーターが放出され喘息症状が悪化します。

ヌーカラは、好酸球表面に発現する IL-5 受容体複合体の α 鎖に IL-5 が結合するのを阻止し、IL-5 のシグナル伝達を阻止して、好酸球の増殖、 分化、浸潤、活性化及び生存を抑制し、気管支喘息患者において増加している喀痰中及び血中好酸球数を減少させます。

また、参考としてですが、ヌーカラ投与前の血中好酸球数が多いほど、気管支喘息増悪抑制効果が大きい傾向がありますが、明確な基準値はなく主治医判断です。

 

EGPAにも使用可能である。

ヌーカラは気管支喘息だけではなく、EGPA(好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)にも使用可能です。

EGPAとは、好酸球が増加することにより、あらゆる場所に血管炎が生じて、臓器障害が生じる疾患で、難病の一つです。

EGPAにおいては、ヌーカラは成人にしか使用できず、1回300mgを4週間ごとに皮下注射します。

 

~参考文献~

・ヌーカラ添付文書

・ヌーカラインタビューフォーム

・難病情報センター

 

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ver1. 2018.1

ver2. 2019.12

 

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