SGLT2阻害薬①:共通項
今回は糖尿病治療薬で、最近処方が増えてきているSGLT2阻害薬についてまとめます。
現在、下記のように本邦では7種類のSGLT2阻害薬が販売されています。
・スーグラ(イプラグリフロジン)
・デベルザ、アプルウェイ(トホグリフロジン)
・フォシーガ(ダパグリフロジン)
・ルセフィ(ルセオグリフロジン)
・カナグル(カナグリフロジン)
・ジャディアンス(エンパグリフロジン)
◆ポイント◆
①SGLT2を阻害し、尿糖排泄を促し、血糖値を改善する。
②服用による低血糖のリスクが少ない。
③口渇等の副作用に注意が必要である。
①SGLT2を阻害し、尿糖排泄を促し、血糖値を改善する。
SGLT2阻害薬は、腎臓の近位尿細管にあるSGLT2(sodium glucose transporter 2)を阻害して、グルコースの再吸収を抑え、尿糖として排泄します。したがって、余分な糖を、尿として出すようにさせます。
②服用による低血糖のリスクが少ない。
SGLT2阻害薬は、他のSU薬のように、インスリンの分泌に左右されず、膵臓への負担が少なく、低血糖のリスクは少ないと言われています。
③口渇等の副作用に注意が必要である。
SGLT2阻害薬は、浸透圧性利尿の作用があるため、多尿で脱水が起こり、口渇等の副作用に注意が必要です。服用開始後は、こまめに水分を摂るよう服薬指導します。
また、糖を尿と一緒に体外へ出す薬ですので、特に女性では性器感染症に注意が必要です。
※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。