前立腺肥大症治療薬③:プロスタール、パーセリン

前立腺肥大症治療薬、今回は抗アンドロゲン薬のプロスタール(クロルマジノン)、パーセリン(アリルエストレノール)です。

 

◆ポイント◆

①抗アンドロゲン作用により、前立腺肥大を改善する。

②根治療法ではないことに注意する。

③プロスタール錠は、前立腺癌にも適応可能である。

 

①抗アンドロゲン作用により、前立腺肥大を改善する。

ロスタールやパーセリンの抗アンドロゲン薬は、主に抗アンドロゲン作用により前立腺の肥大結節を縮小し、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善します。

 

②根治療法ではないことに注意する。

ロスタールやパーセリンによる治療は、前立腺肥大症の根治療法ではないことに留意し、期待する効果が得られない場合には、手術療法等他の適切な処置を考慮します。 また、投与期間は16週間を基準として、期待する効果が得られない場合には、以後漫然と投与を継続しないように注意します。

 

③プロスタール錠は、前立腺癌にも適応可能である。

ロスタールは、剤形としてプロスタール錠剤25㎎と、徐放錠のプロスタールL50㎎の2種類あります。このうち、プロスタール錠25mgでは、前立腺肥大症だけではなく、前立腺癌にも用いることができます。前立腺癌に用いる場合は、1日2回食後に、1回2錠(50㎎)服用します。ただし、転移のある前立腺癌症例に対しては、他療法による治療の困難な場合に使用します。

また、プロスタールL50mgには、前立腺癌の適応はありません。

 

上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。