軽症喘息患者では、ICSおよびLAMAのいずれもプラセボと比べて差はなし
SIENA試験。
軽症喘息患者で喀痰中好酸球数が2%未満の低値の患者では、ICSおよびLAMAのいずれもプラセボと比べて効果に差はなかった。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1814917
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◆対象
・42週間の二重盲検無作為化クロスオーバー試験。
・12歳以上の軽症喘息患者の295例がモメタゾン、チオトロピウム、プラセボ群に割り付け。
・患者を喀痰中好酸球比率(2%未満、2%以上)によって分類。
◆結果
・患者の73%が好酸球低値であり、うち59%で試験薬の反応に差が見られた。
・モメタゾンまたはチオトロピウムへの反応に、プラセボとの有意差が認められなかった。
・好酸球低値で治療反応に差がみられた患者のうち、モメタゾンへの反応の方が良好であったのは57%(95%信頼区間48-66)、プラセボへの反応が良好であったのは43%(95%信頼区間34-52)であった(P=0.14)。
・一方、チオトロピウムへの反応が良好であったのは60%(95%信頼区間51-68)であったのに対し、プラセボへの反応が良かったのは40%(95%信頼区間32-49)(P=0.029)。