【薬の疑問】胃酸を抑える胃薬は、胃の働きを完全に止める?

プロトンポンプ阻害薬は、胃の中のpHが4以上となる時間の割合が1日の中で増えることで、胃の症状が改善します。

 

プロトンポンプ阻害薬、いわゆるPPIと呼ばれるものは、1日1回の服用で胃の中のpHを上昇して症状を改善します(ヘリコバクターピロリ菌の除菌等を除く)。

それで、「1日1回⇒24時間効く」や「胃酸の分泌を抑えて、胃の活動を止めてしまう」というようなことがよく聞かれますが、厳密にいうと、このようなことではありません。

よく考えてみてください。薬を服用してずっと胃の中のpHが上がっている状態で胃の機能を止めてしまうのであれば、食べ物の消化もできませんし、必要最低限は、pHがある程度下がっている時も必要です。

プロトンポンプ阻害薬はこのように、胃の最低限の機能は保ちながら胃が過剰に胃酸を出しているのを抑えます。