【医学論文】Treat Stroke to Target試験
※注意!
下記は最新の医学論文の内容であり、現時点では、本邦では認められていない治療や薬の使い方の場合があります。一般の方向けの情報ではございませんのでご注意ください。
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【結論】
アテローム性動脈硬化後の3か月以内の脳梗塞または15日以内のTIAを発症後、LDLコレステロール目標値を70mg/dL未満とした患者では、90-110mg/dLとした患者に比べて、その後の心血管イベントのリスクが低かった。
【PMID】31738483
【URL】https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31738483
【方法】
・フランスと韓国での並行群間試験。
・全2860例を1:1で中央値3.5年の追跡。
⇒3か月以内に脳梗塞または15日以内にTIAを発症した患者を、LDLコレステロール低目標値群(70mg/dL)と高目標値群(90-110mg/dL)に割り付け。
・主要エンドポイントは、主要心血管イベントの複合。
【結果】
・主要心血管イベントの複合は、
低目標値群で121例(8.5%)、高目標値群で156例(10.9%)に発生した。
⇒HR=0.78、95%CI 0.61~0.98、P=0.04
・2群間で、頭蓋内出血および新たに診断された糖尿病の発生率に差はなし。
【ひと言】
LDLコレステロールはどこまで下げるべきかは、これに関わらず、明確ではないですが、心血管イベント関連で一つの参考になるかと思います。