サノレックス

サノレックスについて、まとめてみました。

 

◆ポイント◆

サノレックスは食欲を抑える薬であり、あくまでも食事療法と生活療法が基本。

②投与期間は3か月が限度。投薬期間は1回14日分が限度。

③1日1回昼食前投与。夕刻の投与は避ける。

 

サノレックスは食欲を抑える薬であり、あくまでも食事療法と生活療法が基本。

添付文書に以下の記載があります。

あらかじめ適用した食事療法及び運動療法の効果が不十分な高度肥満症(肥満度が+70%以上又はBMIが35以上)における食事療法及び運動療法の補助」 したがって、まずは食事療法及び運動療法が基本です。患者さんがたまに勘違いされるのは「これを飲むだけで痩せる」ということです。サノレックスはあくまでも補助療法として使われます。

 

②投与期間は3か月が限度。投薬期間は1回14日分が限度。

海外の報告で、食欲抑制剤の長期投与により肺高血圧症の発症の危険性が増加するとの報告があります。したがって、投薬期間は3か月が限度です。処方医も間違えないでしょうが、念のため薬局でも、患者さんがサノレックスの服用をはじめてから何週間目かを薬歴に記載を残しておくのがよいかと思います。 また、投薬期間も依存性があり、習慣性医薬品に指定されているため、1回14日分が限度です。

 

③1日1回昼食前投与。夕刻の投与は避ける。

サノレックスの薬理学的特性はアンフェタミンと類似しています。そのため、睡眠障害を引き起こす可能性があり、夕刻の投与は避けます。昼食「前」というのは、血漿半減期が9時間であり、夜の時間を考えると昼食前がベストであると思われます。 補足 サノレックスマジンドール) 薬理作用:主として視床下部にある食欲中枢に作用し、摂食行動を抑制する。

 

参考URL サノレックス添付文書:http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/671423_1190008F1020_3_02.pdf