【これだけは抑えておきたい】認知症治療薬(ChE阻害薬):共通事項
- はじめに
- コリンエステラーゼ(ChE)を阻害し、脳内のアセチルコリン(Ach)を増やすことで認知機能の低下の進行を抑制する。
- 剤形が様々あり、患者が使用しやすい剤形を選ぶ。
- 消化器症状、皮膚症状の副作用に注意する。
はじめに
抗認知症薬、コリンエステラーゼ(ChE阻害薬)は以下の3種類が本邦で承認されております。
・ドネペジル(アリセプト)
・ガランタミン(レミニール)
・リバスチグミン(リバスタッチ、イクセロン)
コリンエステラーゼ(ChE)を阻害し、脳内のアセチルコリン(Ach)を増やすことで認知機能の低下の進行を抑制する。
アルツハイマー型認知症の患者の脳内では、記憶の形成に携わる神経伝達物質であるアセチルコリン(Ach)が減少しています。 コリンエステラーゼ阻害薬はAchを分解するアセチルコリンエステラーゼ(AchE)を阻害し、シグナル伝達が改善され、認知機能の低下の進行抑制と一時的な改善が得られます。
剤形が様々あり、患者が使用しやすい剤形を選ぶ。
各論でも触れますが、成分としては3種類ですが、錠剤、OD錠、細粒、DS、液、貼付剤など様々です。細かな適応は異なりますが、3剤の間に臨床効果の違いはほとんどないとされており、患者が使用しやすい剤形を選ぶことが大切です。
ただ、重度の場合は、ドネペジルとNMDA受容体拮抗薬であるメマンチンが推奨されています。
消化器症状、皮膚症状の副作用に注意する。
内服薬ではコリン作動薬であり、食欲不振、悪心・嘔吐、腹痛、下痢、また貼付剤では発疹、掻痒感等の皮膚症状が現れやすいので注意が必要です。
※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。
※上記内容は、個々の治療方針や治療指針を促すものではありません。治療については必ず医療機関でよくご相談ください。
-----
ver1. 2017.10
ver2. 2020.2
↓ブログランキングに参加していますので、よかったらポチッと押していただけますと幸いです。