【これだけは抑えておきたい】認知症治療薬(ChE阻害薬):リバスタッチ、イクセロン

 

基本情報

製品名:リバスタッチ、イクセロン

一般名:リバスチグミン経皮吸収型製剤

効能・効果:軽度及び中等度のアルツハイマー認知症における認知症症状の進行抑制

 

 

認知症治療薬で現在唯一の貼付剤である。

リバスチグミンは元々経口剤として、開発されていましたが、副作用で悪心・嘔吐などの消化器症状が認められ、経皮吸収型製剤に変更されました。 リバスチグミンは、経皮吸収型製剤(パッチ剤)であるため、患者、介護者又は医療従事者等にとって利便性の高い剤形です。現時点では、認知症治療薬で貼付剤はリバスタッチのみです。 貼付剤である利点について、インタビューフォームには以下の記載があります。

1)1日1回貼付の簡便な投与方法で効果を示す。また、食事の有無及び食事時間に配慮する必要がなく、他の併用薬剤の服薬時間による本剤の投与タイミングを制約する必要がない。

2)介護者等が視覚的に容易に貼付状況(貼付の有無、投与量等)を確認できるため、コンプライアンスの向上が期待できる。

3)患者が誤って過量投与した場合も、介護者等が視覚的に貼付状況を確認することで早期発見ができる。

4)本剤投与により重大な副作用が認められた場合、貼付した製剤を除去することで容易に投与を中止でき、副作用のさらなる重症化又は重篤化を回避することができる。 5)嚥下困難を有する場合、服薬状況の確認が難しい場合等、経口剤で治療が困難な患者に対しても治療を容易にする。

 

ブチリルコリンエステラーゼ阻害作用を持つ。

リバスタッチ、イクセロンはアセチルコリンエステラーゼ阻害作用の他に、ブチリルコリンエステラーゼ(BuChE)も阻害します。アルツハイマー認知症の患者では、症状の進行に従って相対的にBuChEの活性が増加します。BuChEはアセチルコリンを分解する作用を持つので、BuChEを阻害することで、アセチルコリンの減少を抑制し、認知機能の低下の進行を抑制します。

 

1日1回の貼付で、軽度~中等度のアルツハイマー認知症認知症症状の進行を抑制する。

リバスタッチ、イクセロンは貼付剤であり、半減期に左右されず、血中濃度が長時間一定に維持され、1日1回貼替で効果を示します。ただ、貼付剤のため、掻痒感や発疹等の皮膚症状が副作用として現れることがあります。場合によっては、ステロイドの外用薬で治療します。

 

~参考文献~

・リバスタッチ、イクセロン添付文書

・リバスタッチ、イクセロンインタビューフォーム

 

※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。

※上記内容は、個々の治療方針や治療指針を促すものではありません。治療については必ず医療機関でよくご相談ください。

 

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ver1. 2017.11

ver2. 2020.2

 

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