認知症治療薬(NMDA受容体拮抗薬)メマリー

認知症治療薬各論、今回はメマリー(メマンチン)です。

 

◆ポイント◆

①NMDA受容体を阻害することで、神経細胞保護作用、および記憶・学習障害の抑制作用を示す。

②適応となる進行度は中等度から。

③1日1回5㎎から開始し、維持量として20㎎まで5㎎ずつ増量する。

 

①NMDA受容体を阻害することで、神経細胞保護作用、および記憶・学習障害の抑制作用を示す。

アルツハイマー認知症の患者では記憶や学習に関与する中枢のグルタミン酸神経系に機能異常が生じています。 グルタミン酸受容体のサブタイプであるNMDA(N-meyhyl-D-aspartate)受容体が過剰に活性化すると、神経細胞は余剰なCa2+(カルシウムイオン)の流入により傷害され、神経伝達シグナルが隠されてしまうため記憶や学習が障害されます。 メマリーはNMDA受容体と結合することで、過剰な活性化を抑制し、神経細胞保護作用及び記憶・学習機能障害抑制作用を示します。

 

②適応となる進行度は中等度から。

メマリーは軽度アルツハイマー認知症には効能効果を取得していません。 理由としては、軽度アルツハイマー認知症者での国内臨床試験において、メマリーに一定の効果は見られましたが、プラセボと有意差を得るにまでは至りませんでした。 また、コリンエステラーゼ(ChE)阻害薬とメマリーは併用可能です。したがって、薬物治療開始の時点で進行度が軽度であれば、まずはChE阻害薬の少量投与から開始し、中等度に達した時点でメマリーを追加投与する方法があります。 また、進行度が中等度であれば、最初から使用しても構いません。

 

③1日1回5㎎から開始し、維持量として20㎎まで5㎎ずつ増量する。

メマリーは投与開始(開始時用量:10mg/日)から1週間以内に維持量(20~30mg/日)まで増量する方法で実施された海外の臨床試験では、投与開始初期に副作用(落ち着きのなさ、運動増加、不眠症、激越、浮動性めまい等)の発現率が高く、本剤を急に増量した場合に副作用の発現率が高くなる可能性が示唆されました。 したがって、1日1回5mgから投与開始し、維持量の20㎎まで、1週間毎に5mgずつ増量します。

 

参考URL https://faq.medicallibrary-dsc.info/di/detail?c_id=30

 

※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。