認知症その他について
認知症について、前回まではアルツハイマー型認知症治療薬を見てきました。 今回は、アルツハイマー型認知症以外の認知症について触れておこうと思います。
◆ポイント◆
②前頭側頭型認知症
③血管性認知症
大脳皮質など中枢神経系に広汎にレビー小体が出現し、進行性で認知機能の変動を呈する神経変性疾患です。認知症の他に特徴的な症状としては、幻覚(特に幻視)、妄想、パーキンソニズム等があります。 アリセプトのみ、レビー小体型認知症に効能効果があり治療に用いられます。
②前頭側頭型認知症
自己中心的な人格変化と反社会的行動を特徴とし、進行すると前頭葉・側頭葉に限局した萎縮性病変を認める認知症の総称です。
③血管性認知症
血管性認知症はアルツハイマー型認知症の次に多い認知症です。脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血等)によって認知症が生じます。認知機能がまだら状に低下し、脳梗塞等の原因疾患により段階的に悪化します。 治療としては、脳血管障害の再発予防として、血圧のコントロール、シロスタゾール等の抗血小板薬の投与等になります。 また、血管性認知症とアルツハイマー型認知症が合併している場合があります。例えば、血管性認知症でコリンエステラーゼ阻害薬等のアルツハイマー型認知症治療薬が有効な場合、アルツハイマー型認知症を合併している可能性があります。
※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。