プロトンポンプ阻害薬(PPI)⑤ネキシウム

PPI各論、続いてはネキシウム(エソメプラゾール)です。 ネキシウムも販売開始からはまだ比較的新しいですが、かなりよく処方される薬です。

 

◆ポイント◆

オメプラールの改良版である。

オメプラールとの非劣性が確認されている。

③腸溶剤である。

 

オメプラールの改良版である。

オメプラールの項でも触れましたが、オメプラールはCYP2C19の遺伝子多型の問題がありました。ネキシウムはラセミ体(R体とS体の等量混合物)であるオメプラールを光学分割して得られたS体であり、遺伝子多型の個体間変動が小さく、効果が安定して得られます。 (※余談でルネスタの項でも触れましたが、このようにオメプラールとネキシウムのような光学分割の関係は、他にはルネスタアモバン、ザイザルとジルテック等があります)

 

オメプラールとの非劣性が確認されている。

ネキシウムは、日本ではオメプラールを対照とした逆流性食道炎治療におけるオメプラゾールとの非劣性試験が実施され、ネキシウムの臨床効果について同用量のオメプラールに対する非劣性を確認するとともに、安全性においてオメプラールと同程度であることが確認されました。その結果、既承認のオメプラールが有する逆流性食道炎以外の効能・効果については新たな臨床試験を実施せず、オメプラールと同じ用法・用量で、「逆流性食道炎胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群及びヘリコバクター・ピロリの除菌の補助(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃 MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡 的治療後胃)」の承認を得るに至っているとのことです。 長々と書いていますが、要はオメプラールとほぼ同じなので、承認を得る際に新しい臨床試験はほとんど行っていないということです。

 

③腸溶剤である。

オメプラールタケプロンパリエットも皆ですが、ネキシウムも酸に対して不安定なため、これらのPPIは全て腸溶剤となっています。したがって、ネキシウムをカプセルから取って中の顆粒を砕いたりすると、きちんとした薬の効果が得られなくなります。

 

※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。