躁うつ病治療薬⑬:イフェクサー

抗うつ薬SNRI、最後はイフェクサー(ベンラファキシン)です。

 

◆ポイント◆

①徐放剤である。

②服用開始1週後より1日75mgを1日1回食後に経口投与する。

離脱症状に注意する。

 

①徐放剤である。

イフェクサーはSRカプセルであり、徐々に薬剤が放出される徐放剤です。1日1回の服用で効果を発揮します。

 

②服用開始1週後より1日75mgを1日1回食後に経口投与する。

イフェクサーは37.5mgと75㎎の2種類あります。通常、1日37.5mgを初期用量とし、 1週後より1日75mgを1日1回食後に経口投与します。年齢や症状に応じ1日225mgを超えない範囲で適宜増減しますが、増量は1 週間以上の間隔をあけて1日用量として75mgずつ行うよう注意します。

 

離脱症状に注意する。

イフェクサーは、パキシル同様に離脱症状が比較的強いと言われていますので、徐々に減量するなど注意が必要です。

 

※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。

 

 

躁うつ病治療薬⑫:トレドミン

抗うつ薬SNRI、続いてはトレドミンミルナシプラン)です。

 

◆ポイント◆

①副作用は比較的少ないと言われている。

②悪心、嘔吐等の副作用が多い。

尿閉前立腺疾患等)のある患者は禁忌である。

 

①副作用は比較的少ないと言われている。

トレドミンは日本で初めてのSNRIとして開発された薬です。Tolerance is dominant(忍容性が優れている)という意味からトレドミンの名称がつけられたとのことで、効果もサインバルタに比べてマイルドで副作用も比較的少ないと言われています。

 

②悪心、嘔吐等の副作用が多い。

①で副作用は比較的少ないと述べましたが、副作用の中でも悪心や嘔吐等の副作用は比較的多いと言われており注意喚起されています。したがって食後服用になっています。

 

尿閉前立腺疾患等)のある患者は禁忌である。

トレドミンノルアドレナリン再取り込み阻害作用があるため、尿閉等の症状を悪化させるおそれがあるため、禁忌に設定されています。

 

※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。

 

 

躁うつ病治療薬⑪:サインバルタ

抗うつ薬、今回からはSNRIについて触れていきます。

まずはサインバルタ(デュロキセチン)から。

 

◆ポイント◆

セロトニン及びノルアドレナリンの再取り込みを阻害する。

うつ病には通常、成人には 1 日 1回朝食後に40mgを経口投与する。

③いくつかの疾患に伴う疼痛に適応がある。

 

セロトニン及びノルアドレナリンの再取り込みを阻害する。

SNRIは選択的セロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害薬と呼ばれ、セロトニンノルアドレナリンの再取り込みを阻害することにより抗うつ効果を示します。抗うつ効果は他の系統の抗うつ薬に比べて早いと言われております。

 

うつ病には通常、成人には 1 日1回朝食後に40mgを経口投与する。

サインバルタは、剤形としてはカプセルで20㎎と30㎎の2種類あります。

うつ病には通常、成人には 1日1回朝食後、40mgを経口投与します。投与は1日20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量します。効果不十分な場合には1日60mgまで増量することができます。

 

③いくつかの疾患に伴う疼痛に適応がある。

サインバルタは、下行性痛覚抑制系の賦活化により、糖尿病性神経障害、線維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症等の疼痛にも適応があり、NSIADS等で十分に痛みに対して効果がない患者への治療の選択肢の一つとして投与されることがあります。

 

※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。

 

 

躁うつ病治療薬⑩:レクサプロ

抗うつ薬SSRI、最後はレクサプロ(エスシタロプラム)です。

 

◆ポイント◆

①1日1回服用である。

社会不安障害にも適応がある。

③12歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討する。

 

①1日1回服用である。

レクサプロは、通常、成人には10mgを1日1回夕食後に服用します。年齢・症状により適宜増減しますが、 増量は1週間以上の間隔をあけて行い、1日最高用量は20mgを超えないようにします。

 

社会不安障害にも適応がある。

レクサプロは、うつ病うつ状態以外にも社会不安障害にも効能効果があります。社会不安障害の診断は、DSM等の適切な診断基準に基づき慎重に実施し、基準を満たす場合にのみ投与するよう注意喚起されています。

 

③12歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討する。

レクサプロは、パキシルジェイゾロフトのように18歳未満ではなく、12歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討します。したがって、12歳から17歳の患者の治療の選択肢としてレクサプロが使われます。

 

※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。

 

 

躁うつ病治療薬⑨:ジェイゾロフト

抗うつ薬SSRI、続いてはジェイゾロフトセルトラリン)です。

 

◆ポイント◆

①1日25mgから開始し、1日100 mgまで漸増し1日1回経口投与。

パニック障害PTSDにも適応がある。

③CYP阻害は比較的少ない。

 

①1日25mgから開始し、1日100 mgまで漸増し1日1回経口投与。

ジェイゾロフトは、1日25mgを初期用量とし、1日100 mgまで漸増し、1日1回経口投与します。飲み始めの副作用を防止するために、初期用量は少なく設定してあります。

 

パニック障害PTSDにも適応がある。

ジェイゾロフトは、うつ病うつ状態以外にも、パニック障害PTSDにも適応があります。ただ、パキシルと違い、適応によって薬剤量が変わることはありません。①で述べた量で使用します。

 

③CYP阻害は比較的少ない。

ジェイゾロフトは全くないわけではないですが、同じSSRIデプロメール/ルボックスパキシルと比べCYP阻害作用が強くありません。そのため、他剤との相互作用は少ないです。ただ、オーラップ(ピモジド)とは併用禁忌です。

 

※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。

躁うつ病治療薬⑧:パキシル

抗うつ薬SSRI、続いてはパキシルパロキセチン)です。

 

◆ポイント◆

①錠剤とCR錠の2規格ある。

②錠剤はうつ病以外にもいくつか適応を持つ。

③突然の投与中止を避ける。

 

①錠剤とCR錠の2規格ある。

パキシルは、錠剤と、徐放性製剤であるCR錠の2規格あります。錠剤は、5㎎/10mg/20mg、CR錠は12.5㎎と25㎎がそれぞれ発売されています。原則として、 5 mg錠は減量又は中止時のみに使用します。

CR錠は、徐放性の二層錠に腸溶性フィルムコーティングを施した、放出制御型の腸溶性徐放錠です。

 

②錠剤はうつ病以外にもいくつか適応を持つ。

パキシルは、錠剤では、うつ病以外にも、用量はそれぞれ異なりますが、パニック障害強迫性障害社会不安障害PTSDにも適応を持ちます。投与量は必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節するよう添付文書に注意喚起されています。ただ、CR錠ではうつ病うつ状態にしか適応がありません。

 

③突然の投与中止を避ける。

パキシルは突然の中止により、めまい、 知覚障害、 睡眠障害(悪夢を含む)、不安、焦燥、振戦、錯乱、発汗、頭痛、下痢等があらわれることがあります。症状の多くは投与中止後数日以内にあらわれ、軽症から中等症であり、 2 週間程で軽快しますが、患者によっては重症であったり、また、 回復までに 2 -3 ヵ月以上かかる場合もあるため、突然の中止には十分に気を付けます。

 

※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。

躁うつ病治療薬⑦:デプロメール、ルボックス

抗うつ薬、今回からはSSRIについてまとめていきます。

まずはデプロメールルボックスフルボキサミン)についてです。

 

◆ポイント◆

セロトニンの再取り込みを選択的に阻害する。

②CYP1A2を強力に阻害する。

強迫性障害社会不安障害にも使用されることがある。

 

セロトニンの再取り込みを選択的に阻害する。

SSRI選択的セロトニン再取り込み阻害薬と呼ばれ、セロトニンの再取り込みを阻害することにより効果を発揮します。

 

②CYP1A2を強力に阻害する。

デプロメールルボックスはCYP1A2を強力に阻害するため、併用薬には注意が必要であり、チザニジン等とは併用禁忌です。

 

強迫性障害社会不安障害にも使用されることがある。

デプロメールルボックスうつ病以外にも、強迫性障害社会不安障害にも使われることがあります。このうち、強迫性障害には8歳以上であれば、小児にも使用可能です。投与する場合は、保護者又はそれに代わる適切な者等に自殺念慮や自殺企図があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導するよう注意喚起されています。

 

※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。