2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【これだけは抑えておきたい】炎症性腸疾患治療薬:共通項

炎症性腸疾患にはクローン病や潰瘍性大腸炎などがある。 クローン病は栄養療法も行う。 薬物療法としては、5-ASA製剤、ステロイド、免疫抑制薬等がある。 炎症性腸疾患にはクローン病や潰瘍性大腸炎などがある。 炎症性腸疾患とは、大腸等の粘膜に炎症や潰瘍…

【これだけは抑えておきたい】過敏性腸症候群治療薬:イリボー

基本情報 セロトニン5-HT3受容体拮抗作用により、下痢型の過敏性腸症候群を改善する。 女性にも適応が追加され、使用可能になった。 基本情報 製品名:イリボー 一般名:ラモセトロン塩酸塩 効能・効果:下痢型過敏性腸症候群 セロトニン5-HT3受容体拮抗作用…

【これだけは抑えておきたい】過敏性腸症候群治療薬:セレキノン

基本情報 生理的な消化管運動を誘発し、大腸運動を正常化する。 錠剤と細粒の2種類がある。 慢性胃炎における消化器症状(腹部疼痛、悪心、噯気、 腹部膨満感) にも効能効果がある。 基本情報 製品名:セレキノン錠、細粒 一般名:トリメブチンマレイン酸塩…

【これだけは抑えておきたい】過敏性腸症候群治療薬:ポリフル、コロネル

基本情報 過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)における、下痢・便秘、消化器症状に改善作用を示す。 消化管から吸収されない。 症状の改善が認められない場合、長期にわたって漫然と使用しない(通常2週間)。 基本情報 製品名:ポリフル、コロ…

【これだけは抑えておきたい】止瀉薬:ブスコパン、ロペミン

安易に止瀉薬を用いない。 ブスコパンは抗コリン薬であり、M3受容体を遮断する。 ロペミンはオピオイドμ受容体に作用して、消化管運動を抑制する。 安易に止瀉薬を用いない。 下痢は、まずは原因が何かを鑑別することが大切です。特に食中毒等の感染症の場合…

【これだけは抑えておきたい】整腸剤:ビオフェルミン、ラックビー、ミヤBM

整腸剤の種類により、剤形が様々ある。 抗生剤による下痢の場合、耐性を持った薬剤を使用する。 湿気に注意して保管する。 整腸剤の種類により、剤形が様々ある。 整腸剤はビオフェルミンやラックビーやミヤBMなど様々ありますが、ビオフェルミンだけでも、…

【これだけは抑えておきたい】便秘治療薬:アミティーザ

基本情報 小腸からの水分分泌を促進し、便秘症状を改善する。 効能効果は慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く) 悪心の副作用が比較的多い。 基本情報 製品名:アミティーザ 一般名:ルビプロストンカプセル 効能・効果:慢性便秘症(器質的疾患による便…

【これだけは抑えておきたい】便秘治療薬:機械性下剤:酸化マグネシウム

基本情報 腸内の浸透圧を高めて、便を軟化し、便秘を改善する。 他の薬物との吸収や排泄に影響を与えることがある。 高マグネシウム血症に注意する。 基本情報 製品名:酸化マグネシウム 一般名:酸化マグネシウム 効能・効果: ・胃・十二指腸潰瘍、胃炎、…

【これだけは抑えておきたい】大腸刺激性下剤②:ラキソベロン、テレミンソフト

基本情報 ラキソベロンは錠剤と内用液の2種類がある。 テレミンソフトは坐剤である。 基本情報 大腸刺激性下剤、以下の2つは、ジフェニルメタン系の薬剤で、アントラキノン系の薬剤とはやや異なります。 ・ラキソベロン(ピコスルファート) ・テレミンソフ…

【これだけは抑えておきたい】大腸刺激性下剤①:プルゼニド、センナ、アローゼン、アジャストA

基本情報 就寝前服用が多い。 妊婦には原則禁忌である。 大腸黒皮症になる可能性がある。 基本情報 アントラキノン誘導体製剤は、主に以下の4つが販売され使用されています。 ・プルゼニド ・センナ ・アローゼン ・アジャストA これらを服用すると、大腸に…

【これだけは抑えておきたい】便秘治療薬:下剤:共通項

便秘に明らかな原因となる疾患がない場合は、まずは生活習慣や食生活の改善をする。 上記を行っても、便秘が続く場合は下剤を用いる。下剤は主に刺激性下剤と機械性下剤に分けられる。 刺激性下剤は、耐性や依存性が強いため第一選択薬には用いない。 便秘に…

【これだけは抑えておきたい】機能性ディスペプシア(FD)治療薬:ガスモチン

基本情報 5-HT4受容体作動薬であり、消化管運動促進作用を示す。 一定期間投与後、症状が改善しているかどうかを評価する。 副作用は比較的起こりにくいが、肝機能障害がみられる可能性がある。 基本情報 製品名:ガスモチン錠/ガスモチン散 一般名:モサプ…

【これだけは抑えておきたい】機能性ディスペプシア(FD)治療薬:アコファイド

基本情報 機能性ディスペプシアの治療薬である。 コリンエステラーゼ阻害薬であり、消化管運動を促進させる。 食前に服用する。 心窩部の疼痛や灼熱感に対する有効性は確認されていない。 基本情報 製品名:アコファイド 一般名:アコチアミド塩酸塩水和物 …

ヘリコバクター・ピロリ感染症

今回は、ヘリコバクター・ピロリ感染症についてです。 ピロリ菌は、胃の粘膜に生息しているらせん形をした細菌です。 ◆ポイント◆ ①ピロリ菌感染により、胃がん等の様々な疾患を引き起こす。 ②ピロリ菌の検査には様々な方法がある。 ③除菌療法は多剤併用療法…

胃食道逆流症(GERD)

前回までは、消化性潰瘍治療薬として、酸分泌抑制薬と防御因子増強薬を見てきました。今回は、病態として、胃食道逆流症(GERD)について触れます。 日本人で、1000例以上を対象とした研究でびらん性GERDの有病率は平均すると約10.5%と言われており、増加傾…

【これだけは抑えておきたい】胃粘膜防御因子増強薬(組織修復・粘膜保護薬)

基本情報 ムコスタやセルベックスは粘液分泌促進作用、粘膜血流増加作用、酸分泌抑制作用を示す。 アルサルミンは、併用薬によってはキレート形成する可能性があり注意が必要。 アルサルミンは、長期投与でアルミニウム脳症等が起こる可能性があり。 基本情…

【これだけは抑えておきたい】胃粘膜防御因子増強薬(PG製剤):サイトテック

基本情報 PGE1誘導体であり、PGを増加させることで、胃粘膜の防御因子を増強する。 適応は、NSAIDSの長期投与時に見られる胃・十二指腸潰瘍である。 妊婦には禁忌である。 基本情報 製品名:サイトテック 一般名:ミソプロストール錠 効能・効果:非ステロイ…

【これだけは抑えておきたい】酸分泌抑制薬:抗コリン薬

基本情報 ムスカリン受容体を遮断し、胃酸分泌を抑制する。 ガストロゼピン(ピレンゼピン)は、M1受容体を選択的に遮断する。 ガストロゼピン(ピレンゼピン)以外の非選択的抗コリン薬は、鎮痙薬として使用されることが多い。 基本情報 主な酸分泌抑制薬に…

【これだけは抑えておきたい】酸分泌抑制薬:H2受容体拮抗薬

基本情報 H2受容体を遮断することで、胃酸分泌を抑制する。 腎排泄型であり、腎機能低下時には注意が必要。 PPIが消化性潰瘍の第一選択薬だが、使用できない場合等に用いる。 基本情報 主なH2受容体拮抗薬は以下の通りです。 ・ガスター(ファモチジン) ・…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI:P-CAB):タケキャブ

基本情報 プロトンポンプに対し、カリウムイオン(K+)と競合し、胃酸分泌を抑制する。 他のPPIと異なり、酸による活性化を必要としないため、効果発現が速やかである。 タケプロンの改良版がタケキャブ。 基本情報 製品名:タケキャブ 一般名:ボノプラザン…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI):ネキシウム

基本情報 オメプラールの改良版である。 オメプラールとの非劣性が確認されている。 腸溶剤である。 基本情報 製品名:ネキシウムカプセル 一般名:エソメプラゾールマグネシウム水和物カプセル 効能・効果: <ネキシウムカプセル10mg> ・胃潰瘍、十二指腸…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI):パリエット

基本情報 主な代謝がCYPを介さないため、相互作用が少ない。 ピロリ菌の除菌パック製剤として、パリエット含有のラベキュア、ラベファインがある。 錠剤の規格は5mg、10mg、20mgがある。 基本情報 製品名:パリエット錠 一般名:ラベプラゾールナトリウム製…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI):タケプロン

基本情報(内服) 基本情報(注射剤) カプセル剤とOD錠、注射製剤の3種類がある。 ピロリ菌の除菌パック製剤として、タケプロン含有のランサップがある。 1日1回投与で日中、夜間の胃酸分泌を抑制 基本情報(内服) 製品名:タケプロンOD錠/タケプロンカプ…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI):オメプラール

基本情報(錠剤) 基本情報(注射剤) 錠剤と注射の2剤ある。 CYP2C19の遺伝子多型の差により、個体差が比較的大きい。 オメプラールの改良版がネキシウム。 基本情報(錠剤) 製品名:オメプラール錠 一般名:オメプラゾール腸溶錠 効能・効果: <オメプラ…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI):共通事項

プロトンポンプを阻害することにより、胃酸の分泌を抑制する。 原則、胃潰瘍や逆流性食道炎は8週まで、十二指腸潰瘍は6週までの投与制限がある。 肝代謝で排泄され、遺伝子多型により効果には個人差はある。 プロトンポンプを阻害することにより、胃酸の分泌…

認知症その他について

認知症について、前回まではアルツハイマー型認知症治療薬を見てきました。 今回は、アルツハイマー型認知症以外の認知症について触れておこうと思います。 ◆ポイント◆ ①レビー小体型認知症 ②前頭側頭型認知症 ③血管性認知症 ①レビー小体型認知症 大脳皮質な…

【これだけは抑えておきたい】認知症治療薬(NMDA受容体拮抗薬):メマリー

基本情報 NMDA受容体を阻害することで、神経細胞保護作用、および記憶・学習障害の抑制作用を示す。 適応となる進行度は中等度から。 1日1回5㎎から開始し、維持量として20㎎まで5㎎ずつ増量する。 基本情報 製品名:メマリー錠/OD錠/ドライシロップ 一般名…

【これだけは抑えておきたい】認知症治療薬(ChE阻害薬):リバスタッチ、イクセロン

基本情報 認知症治療薬で現在唯一の貼付剤である。 ブチリルコリンエステラーゼ阻害作用を持つ。 1日1回の貼付で、軽度~中等度のアルツハイマー型認知症の認知症症状の進行を抑制する。 基本情報 製品名:リバスタッチ、イクセロン 一般名:リバスチグミン…

【これだけは抑えておきたい】認知症治療薬(ChE阻害薬):レミニール

基本情報 ニコチン性アセチルコリン受容体の増強作用を持つ。 高度のアルツハイマー型認知症には使用できない。 1日2回服用である。 基本情報 製品名:レミニール錠/OD錠/内用液 一般名:ガランタミン臭化水素酸塩 効能・効果:軽度及び中等度のアルツハイマ…