薬を飲み忘れた場合、どう対処すればよいか?

 

はじめに

「毎朝飲んでいる薬を、ついうっかり飲み忘れてしまった!」などはないでしょうか。

そんな事態に陥った時、私たちはどうすればよいでしょうか。この記事では、薬を飲み忘れてしまった時に適切に対処できるような考え方をご紹介いたします。

 

1日の服用回数と飲み忘れに気づいた時間帯

薬を飲み忘れてしまった場合、2点考えていただきたいことがあります。

 

まず1点目が、その薬が1日何回服用する薬なのかということです。

一般的には、

 ・1日1回服用:次の服用まで、少なくとも8時間はあける

 ・1日2-3回服用:次の服用まで、少なくとも4-5時間はあける

と言われています。

 

この点を踏まえて、2点目が、飲み忘れに気づいた時間帯によるということです。

例えば、1日1回、毎朝8時に飲んでいた薬を飲み忘れてしまって、朝の10-11時ごろに気づいたら、その時にそのまま飲んで差し支えないでしょう。

ただ、薬の中には、食事に影響が出るものがあり、空腹時に服用しないといけないものなどがありますので、判断に迷ったら、かかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。

 

また、毎朝8時に飲んでいた薬を飲み忘れて、夜中の12時ごろに気づいたらどうでしょうか。こちらについては、次の服用時間が迫っているので、その日の分はスキップして、次の日からきちんと忘れずに飲むようにしましょう。

 

1回飛ばしても影響がないものが多い

あらかじめ断っておきますと、薬の種類によりますので、この記事に書いているものが絶対ではありません。

ただ、毎日ずっと今まで何か月・何年と飲んできていた薬を、たったその日1日だけ飲まなかったとしても、さしたる影響は少ないと考えられます。

頻繁に薬を飲み忘れてしまっていたら問題ですが、1日飲み忘れたところで身体が急に変わってしまうことは考えにくいです。

 

絶対に2回分まとめて飲まない!

こちらが一番大事ですが、飲み忘れたとしても絶対に2回分をまとめて飲んではいけません。

2回分まとめて飲むことで、過量服用になってしまい、副作用が起こるリスクが高くなり、薬の種類によっては重篤な症状が引き起こされる可能性があります。

 

以下はほんの一例ですが、薬の種類によって、過量服用により以下の症状が起こる可能性があります。

 

 ☞過量服用

 ・糖尿病の薬:低血糖になる可能性がある

 ・抗凝固薬(血液サラサラの薬):出血しやすくなる可能性がある

 ・喘息の薬(β刺激剤が含まれているもの):不整脈が起こる可能性がある

 等

 

 

飲み忘れないために

人間どんな人でも、薬を飲み忘れる可能性はあります。なるべく飲み忘れないために、以下はほんの一例ですが参考までにご紹介いたします。

 

 ☞薬を飲み忘れないために

 ・毎日、食卓の机の上に、飲む分の薬を置いておく習慣をつける。

 ・スマートフォンで、薬を飲む時間はアラームをセットしておく。

 ・手帳に薬を飲んだかどうか、印をつける。

  (薬によっては、製薬会社が作っている服薬手帳などがあります。一度医療機関で聞かれるのもよいかと思います。)

 ・高齢者でご家族が薬の管理をされる場合は、服薬カレンダー等を活用する。

 

 

まとめ

なるべくなら、毎日規則正しく間違いなく薬を飲めるのが一番ですが、忘れてしまうこともあります。忘れたときに、判断を誤らず、決して2回分まとめて服用したりしないよう、適切に対処できるようにしましょう。

また、判断に迷ったら必ず医療機関に相談してください。

 

※上記内容は、個々の治療方針や治療指針を促すものではありません。治療については必ず医療機関でよくご相談ください。

 

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