前立腺肥大症治療薬②:アボルブ
前立腺肥大症治療薬、今回はアボルブ(デュタステリド)です。
◆ポイント◆
①5α還元酵素阻害薬である。
②女性や小児には禁忌である。
③治療として、α1遮断薬との併用療法が推奨される場合がある。
①5α還元酵素阻害薬である。
ジヒドロテストステロンは前立腺内のアンドロゲン受容体に作用して、前立腺肥大に関与する主なアンドロゲンです。アボルブは前立腺内のテストステロンをジヒドロテストステロンへ変換する 1 型及び 2 型の 5α 還元酵素を阻害し、前立腺肥大を縮小させて、下部尿路閉塞症状を軽減し、尿流を改善します。
②女性や小児には禁忌である。
アボルブは女性や小児には禁忌です。アボルブは経皮吸収されるため、女性や小児はカプセルから漏れた薬剤に触れないように注意します。万が一、漏れた薬剤に触れた場合には、直ちに石鹸と水で洗うよう添付文書にも注意喚起されています。調剤薬局で女性薬剤師が一包化等する際にも注意が必要です。
③治療として、α1遮断薬との併用療法が推奨される場合がある。
前立腺体積が30mL以上等の大きい前立腺の症例においては、アボルブとα1遮断薬の併用療法が、単独療法より有効とされ、推奨されて、グレードAとしてガイドラインにも推奨されています。
※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。