カナグリフロジンは腎不全と心血管イベントのリスクを有意に低下させる
CREDENCE試験
腎疾患のある2型糖尿病患者にカナグリフロジンを投与すると、プラセボに比べ、腎不全と心血管イベントのリスクが有意に低下した。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1811744
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◆背景
2型糖尿病は腎不全の主な原因だが、有効な長期的治療法はほとんどない。SGLT2阻害剤で心血管イベントの臨床試験で2型糖尿病患者の腎転帰を改善することが示唆されている。
◆対象・方法
・CKDを合併し、RAS阻害薬またはACE阻害薬を服用し、腎機能増悪高リスクの2型糖尿病患者4401例(日本人110例含む)。
・カナグリフロジン100mg/日群とプラセボ群にランダム化され二重盲検法で追跡。
・中間分析の後、試験は早期中止。その結果、追跡期間中央値は2.62年。
◆結果
・主要評価項目発生率
カナグリフロジン群:43.2/1000例・年、プラセボ群:61.2/1000例・年
HR 0.70(95%信頼区間:0.59-0.82)
・副次評価項目:
(1)末期腎不全・血清Cr倍加・腎死
カナグリフロジン群:27.0/1000例・年、プラセボ群:40.4/1000例・年
HR 0.66(95%信頼区間:0.53-0.81)
カナグリフロジン群 HR 0.80(95%信頼区間:0.67-0.95)
・総死亡、CV死亡のリスク、下肢切断、骨折リスクは両群間に有意差を認めず。