【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:パキシル
基本情報
一般名:パロキセチン塩酸塩水和物
効能・効果:
うつ病・うつ状態(CR錠はこれのみ)、パニック障害、強迫性障害、社会不安障害、外傷後ストレス障害
錠剤とCR錠の2規格ある。
パキシルは、錠剤と徐放性製剤であるCR錠の2規格あります。錠剤は5mg/10mg/20mg、CR錠は6.25mg、12.5mgと25mgがそれぞれ発売されています。原則として、 5 mg錠とCR錠6.25mg錠は減量又は中止時のみに使用します。
CR錠は、徐放性の二層錠に腸溶性フィルムコーティングを施した、放出制御型の腸溶性徐放錠であり、噛んだり砕いたりせずにそのまま服用します。
錠剤はうつ病以外にもいくつか適応を持つ。
パキシルは、錠剤では、うつ病以外にも、用量はそれぞれ異なりますが、パニック障害、強迫性障害、社会不安障害、PTSDにも適応を持ちます。投与量は必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節するよう添付文書に注意喚起されています。ただ、CR錠ではうつ病・うつ状態にしか適応がありません。
18歳未満の大うつ病性障害患者で有効性が確認できなかった。
パキシルは、海外で実施した7-18歳の大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照試験において有効性が確認できなかったとの報告や、自殺に関するリスクが増加するとの報告もあるため、18歳未満に投与する際には適応を慎重に検討するよう、警告にも記載されています。
突然の投与中止を避ける。
パキシルは突然の中止により、めまい、 知覚障害、 睡眠障害(悪夢を含む)、不安、焦燥、振戦、錯乱、発汗、頭痛、下痢等があらわれることがあります。症状の多くは投与中止後数日以内にあらわれ、軽症から中等症であり、 2 週間程で軽快しますが、患者によっては重症であったり、また、 回復までに 2 -3 ヵ月以上かかる場合もあるため、突然の中止には十分に気を付けます。
~参考文献~
・パキシル添付文書
・パキシルインタビューフォーム
※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。
※上記内容は、個々の治療方針や治療指針を促すものではありません。治療については必ず医療機関でよくご相談ください。
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