【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系睡眠薬:レンドルミン
基本情報
製品名:レンドルミン錠/D錠
一般名:ブロチゾラム錠/口腔内崩壊錠
効能・効果:不眠症、麻酔前投薬
ハルシオンほどではないが、半減期が短く、短時間型である。
レンドルミンもハルシオンほどではないですが、半減期が約7時間で、分類としては短時間型に分類されます。 また、添付文書にも以下の記載があります。
「健康成人に経口投与した場合、催眠作用は15~30分より発現し、7~8時間で消失する。」
したがって、ハルシオン同様、寝つきをよくする入眠障害に対して用いる薬です。 ただ、長時間作用型に比べて、依存性を形成しやすく、夜間の服用により昼間の反跳性不眠が問題となるため注意が必要です。
レンドルミン錠とレンドルミンD錠の2種類ある。
レンドルミンは普通錠と、口腔内崩壊錠であるレンドルミンD錠の2種類あります。レンドルミンD錠は水なしでも服用でき、普通錠と生物学的同等性が確認されています。
筋弛緩作用は比較的弱い。
添付文書に以下の記載があります。
「ジアゼパム、ニトラゼパム等既存のベンゾジアゼピン系薬剤と共通した薬理活性スペクトラムを示すが、催眠、抗不安、抗痙攣作用は強く、筋弛緩作用は比較的弱い(マウス、ラット、ネコ))」
ここで、ω1受容体とω2受容体についてみていきます。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬が作用する、ベンゾジアゼピン受容体にはω1受容体とω2受容体の2つのサブタイプがあります。ω1受容体に作用することで、催眠や鎮静の作用をもたらします。ω2受容体にも作用すると抗不安作用もありますが、筋弛緩作用があり、転倒リスクが上昇して高齢者には使いにくいという問題があります。 レンドルミンはこの筋弛緩作用が比較的弱く、高齢者にも使いやすいと言われております。 しかしながら、筋弛緩作用が全くないわけではないため、重症筋無力症の患者には症状が悪化する可能性があるとして、禁忌とされております。
~参考文献~
・レンドルミン添付文書
・レンドルミンインタビューフォーム
※上記内容は記載時点での情報です。情報を使用する際は、最新の添付文書等で常に確認してください。
※上記内容は、個々の治療方針や治療指針を促すものではありません。治療については必ず医療機関でよくご相談ください。
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ver1. 2017.10
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