2017-01-01から1年間の記事一覧

【これだけは抑えておきたい】酸分泌抑制薬:抗コリン薬

基本情報 ムスカリン受容体を遮断し、胃酸分泌を抑制する。 ガストロゼピン(ピレンゼピン)は、M1受容体を選択的に遮断する。 ガストロゼピン(ピレンゼピン)以外の非選択的抗コリン薬は、鎮痙薬として使用されることが多い。 基本情報 主な酸分泌抑制薬に…

【これだけは抑えておきたい】酸分泌抑制薬:H2受容体拮抗薬

基本情報 H2受容体を遮断することで、胃酸分泌を抑制する。 腎排泄型であり、腎機能低下時には注意が必要。 PPIが消化性潰瘍の第一選択薬だが、使用できない場合等に用いる。 基本情報 主なH2受容体拮抗薬は以下の通りです。 ・ガスター(ファモチジン) ・…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI:P-CAB):タケキャブ

基本情報 プロトンポンプに対し、カリウムイオン(K+)と競合し、胃酸分泌を抑制する。 他のPPIと異なり、酸による活性化を必要としないため、効果発現が速やかである。 タケプロンの改良版がタケキャブ。 基本情報 製品名:タケキャブ 一般名:ボノプラザン…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI):ネキシウム

基本情報 オメプラールの改良版である。 オメプラールとの非劣性が確認されている。 腸溶剤である。 基本情報 製品名:ネキシウムカプセル 一般名:エソメプラゾールマグネシウム水和物カプセル 効能・効果: <ネキシウムカプセル10mg> ・胃潰瘍、十二指腸…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI):パリエット

基本情報 主な代謝がCYPを介さないため、相互作用が少ない。 ピロリ菌の除菌パック製剤として、パリエット含有のラベキュア、ラベファインがある。 錠剤の規格は5mg、10mg、20mgがある。 基本情報 製品名:パリエット錠 一般名:ラベプラゾールナトリウム製…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI):タケプロン

基本情報(内服) 基本情報(注射剤) カプセル剤とOD錠、注射製剤の3種類がある。 ピロリ菌の除菌パック製剤として、タケプロン含有のランサップがある。 1日1回投与で日中、夜間の胃酸分泌を抑制 基本情報(内服) 製品名:タケプロンOD錠/タケプロンカプ…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI):オメプラール

基本情報(錠剤) 基本情報(注射剤) 錠剤と注射の2剤ある。 CYP2C19の遺伝子多型の差により、個体差が比較的大きい。 オメプラールの改良版がネキシウム。 基本情報(錠剤) 製品名:オメプラール錠 一般名:オメプラゾール腸溶錠 効能・効果: <オメプラ…

【これだけは抑えておきたい】プロトンポンプ阻害薬(PPI):共通事項

プロトンポンプを阻害することにより、胃酸の分泌を抑制する。 原則、胃潰瘍や逆流性食道炎は8週まで、十二指腸潰瘍は6週までの投与制限がある。 肝代謝で排泄され、遺伝子多型により効果には個人差はある。 プロトンポンプを阻害することにより、胃酸の分泌…

認知症その他について

認知症について、前回まではアルツハイマー型認知症治療薬を見てきました。 今回は、アルツハイマー型認知症以外の認知症について触れておこうと思います。 ◆ポイント◆ ①レビー小体型認知症 ②前頭側頭型認知症 ③血管性認知症 ①レビー小体型認知症 大脳皮質な…

【これだけは抑えておきたい】認知症治療薬(NMDA受容体拮抗薬):メマリー

基本情報 NMDA受容体を阻害することで、神経細胞保護作用、および記憶・学習障害の抑制作用を示す。 適応となる進行度は中等度から。 1日1回5㎎から開始し、維持量として20㎎まで5㎎ずつ増量する。 基本情報 製品名:メマリー錠/OD錠/ドライシロップ 一般名…

【これだけは抑えておきたい】認知症治療薬(ChE阻害薬):リバスタッチ、イクセロン

基本情報 認知症治療薬で現在唯一の貼付剤である。 ブチリルコリンエステラーゼ阻害作用を持つ。 1日1回の貼付で、軽度~中等度のアルツハイマー型認知症の認知症症状の進行を抑制する。 基本情報 製品名:リバスタッチ、イクセロン 一般名:リバスチグミン…

【これだけは抑えておきたい】認知症治療薬(ChE阻害薬):レミニール

基本情報 ニコチン性アセチルコリン受容体の増強作用を持つ。 高度のアルツハイマー型認知症には使用できない。 1日2回服用である。 基本情報 製品名:レミニール錠/OD錠/内用液 一般名:ガランタミン臭化水素酸塩 効能・効果:軽度及び中等度のアルツハイマ…

【これだけは抑えておきたい】認知症治療薬(ChE阻害薬):アリセプト

基本情報 剤形が豊富である。 適応は重症度に関係なく、高度のアルツハイマー型認知症にも使用できる。 1日1回服用である。 基本情報 製品名:アリセプト錠/D錠/細粒/DS/ゼリー 一般名:ドネペジル塩酸塩 効能・効果:アルツハイマー型認知症およびレビー小…

【これだけは抑えておきたい】認知症治療薬(ChE阻害薬):共通事項

はじめに コリンエステラーゼ(ChE)を阻害し、脳内のアセチルコリン(Ach)を増やすことで認知機能の低下の進行を抑制する。 剤形が様々あり、患者が使用しやすい剤形を選ぶ。 消化器症状、皮膚症状の副作用に注意する。 はじめに 抗認知症薬、コリンエステラー…

非ベンゾジアゼピン系抗不安薬②アタラックス

非ベンゾジアゼピン系抗不安薬、次はアタラックスです。 ◆ポイント◆ ①ヒスタミンH1受容体遮断作用により、抗不安作用を示す。 ②抗ヒスタミン作用、鎮痒作用に優れた効果を発揮する。 ③主な副作用は、眠気、倦怠感、口渇などである。 ①ヒスタミンH1受容体遮断…

【これだけは抑えておきたい】非ベンゾジアゼピン系抗不安薬:セディール

基本情報 5-HT1A受容体刺激薬により、抗不安作用及び抗うつ作用を示す。 ベンゾジアゼピン系抗不安薬のような、筋弛緩作用や抗痙攣作用は少ない。 治療抵抗性の患者に対しては効果が現れにくい。 基本情報 製品名:セディール 一般名:タンドスピロンクエン…

【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系抗不安薬:超長時間型抗不安薬

基本情報 いずれも半減期は100時間以上と長い。 メイラックスは錠剤と細粒の2種類がある。 基本情報 ベンゾジアゼピン系超長時間型抗不安薬は、以下の種類があります。 ・ロフラゼプ酸エチル(メイラックス) ・フルトプラゼパム(レスタス) いずれも半減期…

【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系抗不安薬:長時間型抗不安薬

基本情報 いずれも半減期は24時間以上と長い。 セルシンは中時間型抗不安薬(ワイパックス、レキソタン等)に比べて、抗不安作用が弱い。 セルシンとHIVプロテアーゼ阻害薬、メンドンとリトナビルは併用禁忌である。 基本情報 ベンゾジアゼピン系の長時間型…

【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系抗不安薬:レキソタン、セニラン

基本情報 レキソタンとセニランの2種類、販売されている。 半減期は中程度で、中時間型の薬剤である。 強力な抗不安作用で、強迫・恐怖症状にも有効である。 基本情報 製品名:レキソタン、セニラン 一般名:ブロマゼパム 効能・効果: ・神経症における不安…

【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系抗不安薬:ワイパックス

基本情報 半減期は中程度で、中時間型の薬剤である。 代謝にはCYPが関与しない。 セルシン(ジアゼパム)より、抗不安作用が強い。 基本情報 製品名:ワイパックス 一般名:ロラゼパム錠 効能・効果: ・神経症における不安・緊張・抑うつ ・心身症(自律神経…

【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系抗不安薬:コンスタン、ソラナックス

基本情報 コンスタンとソラナックスの2種類、販売されている。 半減期は中程度で、中時間型の薬剤である。 HIVプロテアーゼ阻害薬と併用禁忌。 基本情報 製品名:コンスタン、ソラナックス 一般名:アルプラゾラム錠 効能・効果: 心身症(胃・十二指腸潰瘍…

【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系抗不安薬:リーゼ

基本情報 半減期が短く、短時間型である。 デパスに比べると筋弛緩作用は弱い。 抗不安作用も緩やかである。 基本情報 製品名:リーゼ錠/顆粒 一般名:クロチアゼパム錠/顆粒 効能・効果: ・心身症(消化器疾患、循環器疾患)における身体症候ならびに不安…

【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系抗不安薬:デパス

基本情報 半減期が短く、短時間型である。 筋弛緩作用が強い。 向精神薬の指定を受けた。 基本情報 製品名:デパス 一般名:エチゾラム錠/細粒 効能・効果: ・神経症における不安・緊張・抑うつ・神経衰弱症状・ 睡眠障害 ・うつ病における不安・緊張・睡眠…

【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系抗不安薬:共通項

短時間型、中時間型、長時間型、超長時間型に分類される。 ベンゾジアゼピン受容体に結合し、抑制性のGABA系神経の機能を亢進させる ベンゾジアゼピン系睡眠薬と同様の副作用が出る可能性があることに注意する。 短時間型、中時間型、長時間型、超長時間型に…

【これだけは抑えておきたい】オレキシン受容体拮抗薬:ベルソムラ

基本情報 オレキシン神経系の働きを遮断し、睡眠をもたらす。 CYP3Aを強く阻害する薬剤と併用禁忌。 悪夢等の副作用に注意。 基本情報 製品名:ベルソムラ 一般名:スボレキサント錠 効能・効果:不眠症 オレキシン神経系の働きを遮断し、睡眠をもたらす。 …

【これだけは抑えておきたい】メラトニン受容体作動薬:ロゼレム

基本情報 メラトニン受容体を刺激し、睡眠覚醒リズムを調節する睡眠薬である。 耐性や依存性、筋弛緩作用等の副作用が少ない。 高度な肝機能障害のある患者と、フルボキサミンを投与中の患者は禁忌である。 基本情報 製品名:ロゼレム 一般名:ラメルテオン…

【これだけは抑えておきたい】非ベンゾジアゼピン系睡眠薬:マイスリー、アモバン、ルネスタ

基本情報 ω1受容体の選択性が高く、転倒リスクが少ない。 マイスリー(ゾルピデム)は、統合失調症及び躁うつ病に伴う不眠症には使えない。 ルネスタ(エスゾピクロン)はアモバン(ゾピクロン)を光学分割したものである。 基本情報 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は…

【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系睡眠薬:ダルメート、ドラール、ソメリン

基本情報 半減期が30時間以上と長いため、中途覚醒等に使用する。 ドラール(クアゼパム)は食物と禁忌。 持ち越し効果が起こりやすい。 基本情報 ベンゾジアゼピン系睡眠薬で、長時間型睡眠薬としては、以下の通りです。 ・ダルメート(フルラゼパム) ・ド…

【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系睡眠薬:ベンザリン、ネルボン、サイレース、ユーロジン

基本情報 短時間型よりも半減期が長いため、中途覚醒等に使用する。 ベンザリン・ネルボン・ユーロジンは散剤、サイレースは静注もある。 持ち越し効果を起こす可能性はあり。 基本情報 ベンゾジアゼピン系睡眠薬で、中間型睡眠薬としては、以下の通りです。…

【これだけは抑えておきたい】ベンゾジアゼピン系睡眠薬:リスミー

基本情報 短時間型睡眠薬として分類される。 向精神薬ではない。 高齢者には1回2mgまで。 基本情報 製品名:リスミー 一般名:リルマザホン塩酸塩水和物錠 効能・効果:不眠症、麻酔前投薬 短時間型睡眠薬として分類される。 リスミーも、ベンゾジアゼピン系…