ロタウイルスワクチン接種で、1型糖尿病の発症リスクが減少した

ロタウイルスワクチンの接種で、1型糖尿病の発症リスクが33%減少した。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/31197227/ PMID:31197227 ----- ◆結果 ・米国の2001-2017年に生まれた約147万人の小児のコホート研究。 ・ロタウイルスワクチン接種で、1型糖…

成人で朝食を抜くと、2型糖尿病のリスクが上がる可能性がある

成人で朝食を抜くと、2型糖尿病のリスクが上がる可能性がある。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/30418612/ PMID:30418612 ----- ◆結果 ・メタアナリシスの研究。 ・朝食を飛ばす日が多いほどリスクが増加し、5日/週以降はリスクは増加せず。 ⇒忙し…

2型糖尿病患者でDPP-4阻害薬の使用は水疱性類天疱瘡のリスクを少なくとも2倍にした

2型糖尿病患者でDPP-4阻害薬の使用は水疱性類天疱瘡のリスクを少なくとも2倍にした https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/31182489/ ----- ◆結果 ・英国の大規模コホート研究。(168774人) ・DPP-4阻害薬の使用は水疱性類天疱瘡のリスク増加と関連してい…

経口セマグルチド投与はMACEのリスクを増加させず、全死亡を減少させた

PIONEER6試験。 経口セマグルチド投与はMACEのリスクをプラセボに比べて増加させず、全死亡は約50%減少した。 https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1901118 ----- ◆背景 GLP1受容体作動薬の経口薬の試験。 ◆対象・方法 ・心血管リスクが高い2型糖尿…

2型糖尿病の強化療法群の心血管イベントリスクの低下は認められず

VADT試験。 2型糖尿病の強化療法vs標準療法の15年追跡。 追跡期間で、強化療法群の心血管イベントリスクの有意な低下は認められなかった。 https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1806802 ----- ◆対象・方法 ・2型糖尿病の退役軍人1791例を対象に中央…

カナグリフロジンは腎不全と心血管イベントのリスクを有意に低下させる

CREDENCE試験 腎疾患のある2型糖尿病患者にカナグリフロジンを投与すると、プラセボに比べ、腎不全と心血管イベントのリスクが有意に低下した。 https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1811744 ----- ◆背景 2型糖尿病は腎不全の主な原因だが、有効な…

抗CD3抗体のTeplizumabは1型糖尿病の進行を遅らせるかもしれない

Teplizumabの第Ⅱ相臨床試験。 抗CD3抗体のTeplizumabは1型糖尿病の進行を遅らせるかもしれない。 https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1902226 ----- ◆対象 ・糖尿病ではないが、1型糖尿病の発症リスクが高い患者76名。 ・Teplizumab 44人、プラセ…

ビタミンD3の補給は2型糖尿病の発症を抑制できず

D2d試験。 2型糖尿病のリスクが高い人に、1日当たり4000IUの用量でビタミンD3を補給しても、糖尿病のリスクがプラセボよりも有意に低くなることはなかった。 https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1900906 ----- ◆背景 これまでビタミンDの補給が糖…

COPD患者の吸入ステロイド薬の使用は、肺癌のリスクを減らす可能性がある

COPD患者のICS(吸入ステロイド薬)の使用は、肺癌のリスクを減らす可能性がある。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/30956205/ PMID:30956205 ----- ◆結果 ・50歳以上のCOPD患者で39676人の調査。 ・ICSの使用で、肺癌のリスクを30%低減した。 HR=0…

重症好酸球性喘息患者において、オマリズマブからメポリズマブへの切り替えで喘息コントロールが改善した

OSMO試験。 コントロールされていない重症好酸球性喘息患者において、オマリズマブからメポリズマブに切り替えると、喘息コントロールや健康状態、喘息増悪率が有意に改善した。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/31049972/ PMID:31049972 ----- ◆結…

喘息患者でOCSを継続して使用していた場合、OCS関連疾患の発生率及び全死亡率が増加した

喘息患者でOCSを継続して使用していた場合、OCSを断続的に使用していたかあるいは使用していないものと比べて、OCS関連疾患の発生率及び全死亡率が増加した。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/31095758/ PMID:31095758 ----- ◆結果 ・スウェーデンの…

軽症喘息患者では、ICSおよびLAMAのいずれもプラセボと比べて差はなし

SIENA試験。 軽症喘息患者で喀痰中好酸球数が2%未満の低値の患者では、ICSおよびLAMAのいずれもプラセボと比べて効果に差はなかった。 https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1814917 ----- ◆対象 ・42週間の二重盲検無作為化クロスオーバー試験。 ・…

気管支喘息治療薬:吸入ステロイド薬共通項

気管支喘息治療薬についてです。 まずは気管支喘息の治療の主流になっている、吸入ステロイド薬(ICS)について全体的な話としてまとめます。 ①気管支喘息の治療において、第一選択である。 ②副作用として、嗄声や口腔内カンジダ症が多い。 ③COPDに適応があ…

マイコプラズマ肺炎

呼吸器疾患の一つである、マイコプラズマ肺炎について、簡潔にまとめています。 マイコプラズマ肺炎は私自身も以前に罹患してたいへんな目に遭いましたので、正しい知識を復習したいと思います。 ◆ポイント◆ ①非定型肺炎であり、若年者に多い。 ②細胞壁がな…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:イフェクサー

基本情報 低用量ではセロトニンを、高用量ではノルアドレナリンの再取り込みも阻害する 徐放剤である。 服用開始1週後より1日75mgを1日1回食後に経口投与する。 離脱症状に注意する。 基本情報 製品名:イフェクサーSRカプセル 一般名:ベンラファキシン塩酸…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:トレドミン

基本情報 副作用は比較的少ないと言われている。 悪心、嘔吐等の副作用が多い。 尿閉(前立腺疾患等)のある患者は禁忌である。 基本情報 製品名:トレドミン錠 一般名:ミルナシプラン塩酸塩 効能・効果:うつ病・うつ状態 副作用は比較的少ないと言われて…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:サインバルタ

基本情報 セロトニン及びノルアドレナリンの再取り込みを阻害する。 うつ病には通常、成人には 1 日1回朝食後に40mgを経口投与する。 いくつかの疾患に伴う疼痛に適応がある。 投与初期の副作用に注意。 基本情報 製品名:サインバルタ 一般名:デュロキセチ…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:レクサプロ

基本情報 1日1回服用である。 社会不安障害にも適応がある。 12歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討する。 QT延長の恐れがあり注意。 基本情報 製品名:レクサプロ錠 一般名:エスシタロプラムシュウ酸塩 効能・効果:うつ病・うつ…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:ジェイゾロフト

基本情報 1日25mgから開始し、1日100mgまで漸増し1日1回経口投与。 パニック障害、PTSDにも適応がある。 CYP阻害や中断症候群は比較的少ない。 下痢が比較的多い。 基本情報 製品名:ジェイゾロフト錠/OD錠 一般名:塩酸セルトラリン錠 効能・効果:うつ…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:パキシル

基本情報 錠剤とCR錠の2規格ある。 錠剤はうつ病以外にもいくつか適応を持つ。 18歳未満の大うつ病性障害患者で有効性が確認できなかった。 突然の投与中止を避ける。 基本情報 製品名:パキシル錠、パキシルCR錠 一般名:パロキセチン塩酸塩水和物 効能・効…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:デプロメール、ルボックス

基本情報 セロトニンの再取り込みを選択的に阻害する。 CYP1A2を強力に阻害する。 強迫性障害や社会不安障害にも使用されることがある。 基本情報 製品名:デプロメール、ルボックス 一般名:フルボキサミンマレイン酸塩 効能・効果:うつ病・うつ状態、強迫…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:デジレル、レスリン

基本情報 セロトニン再取り込み阻害作用と、5-HT2受容体遮断作用により効果を発揮する。 サキナビルとは併用禁忌である。 眠気が出やすい薬剤である。 基本情報 製品名:デジレル、レスリン 一般名:トラゾドン塩酸塩 効能・効果:うつ病、うつ状態 セロトニ…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:四環系抗うつ薬

基本情報 脳内α2受容体遮断作用あるいはノルアドレナリン再取り込み阻害により効果を示す。 副作用は三環系抗うつ薬より比較的軽い。 効果発現がやや早い。 基本情報 現在使用されている四環系抗うつ薬は以下のような種類があります。 ・テトラミド(ミアン…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:アモキサン

基本情報 速効性の三環系抗うつ剤である。 D2受容体遮断作用がある。 カプセル剤と細粒がある。 基本情報 製品名:アモキサン 一般名:アモキサピン 効能・効果:うつ病、うつ状態 速効性の三環系抗うつ剤である。 アモキサンは第2世代の抗うつ薬に分類され…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:三環系抗うつ薬

基本情報 セロトニン及びノルアドレナリンの再取り込み阻害作用により抗うつ効果を示す。 遺尿症や夜尿症にも適応がある。 抗コリン作用による副作用に注意が必要である。 使い分け 基本情報 三環系抗うつ薬は、代表的な薬剤は以下の通りです。 ・トフラニー…

躁うつ病治療薬②:デパケン

今回はデパケン(バルプロ酸)についてです。 ◆ポイント◆ ①躁病および躁うつ病の躁状態の治療に用いる。 ②GABAトランスアミナーゼ阻害作用がある。 ③カルバペネム系抗生物質とは併用禁忌である。 ①躁病および躁うつ病の躁状態の治療に用いる。 デパケンは、…

【これだけは抑えておきたい】躁うつ病治療薬:リーマス

基本情報 躁病および躁うつ病の躁状態に効能効果がある。 リチウム中毒に注意する。 リチウムの体内貯留を起こしやすい状態にある患者は禁忌である。 基本情報 製品名:リーマス錠 一般名:炭酸リチウム製剤 効能・効果:躁病および躁うつ病の躁状態 躁病お…

【これだけは抑えておきたい】骨粗鬆症治療薬:プラリア

基本情報 ヒト型抗RANKLモノクローナル抗体製剤である。 6ヵ月に1回、皮下投与する。 関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制にも用いる。 基本情報 製品名:プラリア 一般名:デノスマブ 効能・効果: ・骨粗鬆症 ・関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制 ヒ…

【これだけは抑えておきたい】骨粗鬆症治療薬:テリボン

基本情報 フォルテオと同一成分である。 自己注射も可能になった。 投与は24ヵ月間までとする。 基本情報 製品名:テリボン 一般名:テリパラチド 効能・効果:骨折の危険性の高い骨粗鬆症 フォルテオと同一成分である。 テリボンも成分はテリパラチドで、フ…

【これだけは抑えておきたい】骨粗鬆症治療薬:フォルテオ

基本情報 副甲状腺ホルモン(PTH)製剤である。 1日1回20μgを皮下注射する。 心疾患のある患者は注意する。 基本情報 製品名:フォルテオ 一般名:テリパラチド 効能・効果:骨折の危険性の高い骨粗鬆症 副甲状腺ホルモン(PTH)製剤である。 副甲状腺ホルモンは…